上品な薄紫地に、愛らしい唐子と花の枝が描かれた訪問着をお預かりしました。この着物の持つやさしく、どこか物語性を感じる雰囲気を活かし、現代の装いとして楽しめるタンモノドレスへとお仕立てしました。
デザインの判断
肩から裾へ流れる花の枝と、裾で遊ぶ唐子たちの絵羽模様。この構図の美しさを損なわないよう、柄の配置には特に心を配りました。愛らしい唐子たちが主役になるよう裾に集め、上半身はシンプルなデザインに。すっきりとしたVネックが、上品な薄紫の色合いを引き立て、優雅なシルエットを描きます。
ビフォーアフター
素材と仕立てについて
この着物地が持つ、しなやかで美しい光沢を活かすことを第一に考えました。生地の落ち感を活かして身頃に自然なドレープが生まれるよう、ゆとりを持たせたパターンで仕立てています。ウエストを共布のベルトで結ぶことで、シルエットに変化をつけられるよう工夫しました。着物の雰囲気を残しつつ、軽やかな着心地を目指しました。
仕上がりの魅力
一枚でさらりと纏えば、上品で知的な装いが完成します。美術館へのお出かけや、大切な方との食事会など、少し特別な日に。動くたびに裾で遊ぶ唐子たちがのぞき、周りの人の心も和ませてくれるでしょう。着物が持つ物語を纏い、新しい一日を晴れやかに彩る一着です。