#0001 サイカイの衣|40年の時を経て
「嫁入り道具として、結婚時に母に持たされて、
そのまま40年間、箪笥にしまったまま着てないんです」
40年間も時を経て眠っていたとは、とても思えない、
柔らかな色合いと、色褪せない魅力的な花柄。
広げられたお着物をはじめて見た時は、
気持ちも華やぐような感覚でした。
持ち込まれたお着物は、たとう紙に包まれ、
仕付け糸が付けられたまま、とてもきれいな状態。
![](http://cdn.shopify.com/s/files/1/0156/1467/2944/files/samue-5_1024x1024.jpg?v=1564682181)
「着物だと着る機会が無いので、作務衣にできませんか?」
普段使いできるようにという、お客さまのご要望から、
長着を半分にカットし、トップスとパンツに分け、
作務衣へとお直しいたしました。
ちょうどギリギリ、トップスとパンツに仕立てられるサイズ感で、
ぴったりうまくいきました。
長着から、作務衣へ。
仕上がった作務衣となったサイカイの衣を、
ご試着されて、とても素敵な笑顔をされていらっしゃいました。
「夏にたくさん着ますね」
と、とても喜んでいただけました。
40年の時を経て、
日常の衣へと、生まれ変わったお着物。
生まれ変わった着物は、
お客さまの手に渡り、少し喜んでいるような気がして、
私自身も、とてもうれしい気持ちでいっぱいでした。
![](http://cdn.shopify.com/s/files/1/0156/1467/2944/files/1_1024x1024.png?v=1564682642)
「サイカイの衣ー着物から日常の衣へ」
明日を待つ着物を ほどき、縫い、仕上げる。
作り直すという行為が新たに生む
唯一無二の1着
生まれ変わる
世界に一つのこの国の「衣」を
お楽しみいただけたら幸いです。
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