着物リメイクを洋服とコーディネートする|キモノの模様・和柄が、文化的魅力をより引き出す。
普段着が和服から洋服にうつり変わり、着物を着る機会だけでなく、模様や柄をファッションとして取り入れる機会もまた少なくなってきた今日。
それでも、日本の培われてきた織物や和柄に関心がある方は、多いのではないでしょうか?
しかし、「実際に着物を着ることが難しい」「和柄の衣服に対してマイナスの印象が強い」といった声を聞くことがあります。
着物リメイクは、着物から、和のエッセンスが溶け込んだ新しい衣服にすること。そうすることで、キモノとは違う日本の文化的魅力あるおしゃれを楽しむことができます。この記事では、「着物だった頃→衣服になった後」を紹介しながら、洋服とのコーディネートも掲載していきます。
- キモノから、キモノフク。
- 洋服とコーディネート
- バランスよく和柄を洋服に取り入れる
キモノから、キモノフク。
キモノフク(着物リメイクの衣服)は、着物を生地としてアップサイクルした衣服です。着物をリメイクをしていくには、着物を解くことから始まります。その中で知ることがあります。
それは、ひと言に着物とまとめても、描かれた柄や模様は多種多様。伝統的なものから、創作的なもの、ルーツが海外にあるようなものもあります。
そのため、着物を生地として使用することで、着物だった頃とはまた変わった雰囲気の衣服に仕上がります。
1) 着物から、アロハシャツ
それぞれ総柄の着物から製作しました。上のアロハシャツは色使いが豊富ですが、良い渋さのトーンのため、品のある雰囲気に仕上がりました。下のアロハシャツは、総柄ながら、シンプルであるため、比較的落ち着いた雰囲気に仕上がりまました。
>>ゆえシャツ(アロハシャツ)販売ページ
イッテンの衣(一点ものシリーズ)&サイカイの衣(リメイクセミオーダー)
2) 着物からワンピース
Photo (right) by Masahiro Yanagisawa
総柄の着物を、異なる無地の着物と組み合わせ、シックでオンリーワンのワンピースに仕上がりました。
>>白詰草のドレス販売ページ
イッテンの衣(一点ものシリーズ)&サイカイの衣(リメイクセミオーダー)
3) 着物からハオリドレス
異なる二枚の着物を組み合わせ、茶ハオリドレスに仕立てました。
>>茶ハオリドレス販売ページ
イッテンの衣(一点ものシリーズ)&サイカイの衣(リメイクセミオーダー)
4) 着物からスカート
質感ある異なる二枚の着物を、一枚のラップ風スカートに仕立てました。
>>キモノスカート
イッテンの衣(一点ものシリーズ)&サイカイの衣(リメイクセミオーダー)
洋服とコーディネート
着物の多くは、柄や模様、光沢感や色合いなど、私たちの日々身につける洋服とは違った雰囲気を持っています。 そのため、着物リメイクを洋服として着ることや、洋服とコーディネートすることが、一見難しいように感じるかもしれません。
ですが、着物リメイクの衣服を、ちょっと独特でアクセントのあるアイテムとして着まわすことで、意外と抵抗感なく着ることができるでしょう。
1) セーターとデニムの上に着物リメイクのハオリを着るスタイル
シンプルなカジュアルスタイルに、茶ハオリドレス (コート)をプラスしました。
茶ハオリドレス は、お客さまから「どう着用したらいいのか」という声をいただきます。シンプルな上下にローブやガウン感覚で、ハオリを一枚羽織ると、まとまった雰囲気になります。
▼茶ハオリドレス販売ページ
イッテンの衣(一点ものシリーズ)
サイカイの衣(リメイクセミオーダー)
2) ワンピースの上に、セータやニットを着用したスカートスタイル
6分袖くらいのワンピースの上に、セーターを着ることで、寒い時期にもシーズン問わず着用できます。
スカートのように見せることもでき、1着で何役もこなすことができるスタイルです。
▼白詰草のドレス販売ページ
イッテンの衣(一点ものシリーズ)
サイカイの衣(リメイクセミオーダー)
3) 着物リメイクの黒シャツに、着物リメイクの大島紬ワイドパンツを合わせたメンズライクなスタイル
落ち感の良い正絹(シルク)ならではの、最高に肌触りの良いシャツと、ワイドパンツのコーディネート。着物の生地感ならではの上質さと、リラックス感あるシルエットで、オンリーワンのスタイルが完成しました。アクセントとして、きものターバンをプラスし、遊び心を添えています。
シャツ・パンツは、メンズサイズ(M・L)を着用。
モデル身長:160cm
▼タックパンツ by Nigella 販売ページ
サイカイの衣(リメイクセミオーダー)
4) 着物リメイクの和柄シャツに、着物リメイクの大島紬ワイドパンツを合わせたメンズライクなスタイル
バランス感あるお花の和柄が散りばめられたシャツに、ワイドパンツのコーディネート。着物の生地感ならではの上質さと、リラックス感あるシルエットで、オンリーワンのスタイルが完成しました。アクセントとして、きものターバンをプラスし、遊び心を添えています。
シャツ・パンツは、メンズサイズ(M・L)を着用。
モデル身長:160cm
▼シャツ by Nigella 販売ページ
イッテンの衣(一点ものシリーズ)
サイカイの衣(リメイクセミオーダー)
5) セーターやニットの上に、ワンピースを合わせたシンプルスタイル
プレーンな黒、グレー、白、ネイビーやブラウンなどのベーシックカラーのニットセーターを合わせました。特に、タートルネックがおすすめです。
夏に一枚で着ていたワンピースを、寒いシーズンには、こういった重ね着で楽しむこともできます。
▼ショルダー ギャザードレス 販売ページ
イッテンの衣(一点ものシリーズ)
サイカイの衣(リメイクセミオーダー)
バランスよく和柄を洋服に取り入れる
キモノフクのビフォーアフターや、着物リメイクのアイテムを取り入れたコーディネート事例をここまで紹介してきました。
着物を着なくても、和柄をファッションに取り入れることは、日常的に和の文化を楽しむことのひとつです。着物を生地(ファブリック)とした洋服のため、より現代のライフスタイルに馴染みやすく、また個性あるファッションにもなります。
10年先も着続ける
着物を解くたびに実感することがあります。
それは「着物は、長く着ることは当たり前であり、とても丁寧につくられいる」ということです。さらに、人の手によって縫われるため、上質な着物地が時間経てもなお、比較的ダメージが少ないように思えます。
キモノフクは、そんなロングライフデザインの着物地を使用。そして、トレンドではなく、個性的(オンリーワン)な衣服のため、10年以上、20年また30年と、補修しながら着ていくことができます。
>>写真キモノターバン
程よい和柄のバランス感
着物リメイクのアイテムは、ワンピース・ドレスや、シャツ、パンツ、スカートからハオリ・コートまで、幅広くあります。
様々な洋服と組み合わせてみることで、抵抗感なく、むしろ楽しんで和柄をファッションに取り入れやすくなります。
また、着物リメイクの洋服をセミオーダーにする場合には、2枚の異なる着物地を合わせて、バランス感が程よい、お気に入りの1着になるかもしれません。
意外と知らない和柄・和模様
実は、着物に描かれる模様や柄は、伝統的なものから、創作的なもの、ルーツが海外にあるようなものまで、多種多様です。
日本で生まれ育った和柄以外にも、海外から来た文化が、やがて日本に馴染み、衣服の絵柄として使用されるまでに親しまれていたことを思うと、なんだか素敵ですね。
そして、一見すると和柄と思えるようなものでも、元のルーツはインドや中国であったりします。
私たちの想像しているよりも前から、文化交流(当時にそんな意識があったかはわからないですが…)が行われ、自分たちとは異なる表現のものからインスピレーションを得たりしていたのかもしれません。
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