Kimono Dress in Bakas, Bali.
and KIMONO
ちへい
Tsuruto Magazine 03
Kimono Dress in Bakas, Bali.
そこには、土地や家族、風習、自然との距離を大切にしながら、その場所で生きることを選ぶ人たちの姿があった。
しなやかに蔓を伸ばし、優美に咲き誇る鉄線の花。室町より愛される初夏の風情が、布地の上で静かに息づく。
淡い若葉色のシャツを着たアリと、
大きなバナナの葉と白のヤマユリのドレスを纏うシンディ。
クラシカルなホルターネックドレスを、着物地が最大限に活かされるように再構築した着物ドレス。
しなやかな縮緬の素材感。草木染めのやわらかな色彩。
天然素材の美しさが引き立つ着物のシャツ。
ココナッツの農園というわけではないのに、ココナッツが豊富にあり、飼われている鳥が自由に歩き回り、農が景観をつくるように田が広がっている。
そんなバリ島の自然と文化が息づく村・バカスで暮らす、アリとシンディは、Kubu Bakasをつくりバカスの魅力を伝えつづけている。
深い紺のシルク地にしっとりとした華やかさを添える椿が、ボタニカルな雰囲気がバリの景色とよく馴染む。
色とりどりの椿の花の中心に、金に輝く雄蕊。ゴールドの腕輪が深く紺のドレスの中で輝く。
バリの日差しを後ろから浴びて、縮緬の質感が浮かび上がる。
緑で満ちるこの辺りでは、淡い青は、森の中にひっそりと、湧き出る清らかな水のように、あたりに潤いを与える。
棚田の水面に映る空の色のような、そんな着物のシャツに袖を通したアリ。
右手には田があり、左でには家がある。そんな、バイクすらすれ違うのがやっとの小道。
Chihei Journal
沈みゆく陽が生む、わずかな光源も好きだ。その頃になると、線香を焚いていたり、有機物を燃やしていたりする光景をよく目にした。その空気感が、あたりを少し幻想的にする。
この時間の微かな光と、衣服の深さ、彼女の肌の質感が程よく馴染んでいた。夏紬の生地にはシャリ感があり、バリの夕暮れ時の気候にも無理がない。
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