ひな祭りの食卓
桃の節句は、旧暦で桃咲く頃の心華やぐ日。その日に家族で囲む「ひな祭りの食卓」は、彩りあるひとときで、幼なくとも記憶に残るもの。お雛さまを飾ることはもちろん、「食」もまたひな祭りの楽しさ一つ。
つるとひながスタートした当初より、「日本の晴れの日を、より喜びあるものにしていきたい」という思いがあります。今回は、料理家・宇田久美さんに依頼し、彩りあるひな祭りの食卓を提案していただきました。
宇田久美 Kumi Uda 料理家
料理家で、埼玉県吉川にあるカフェ「NUSHISAの台所」の料理を担当。
テーブルに訪れる春
桃色や若芽色、白を散りばめた色のあるお料理たちが、食卓に春を添えてくれます。ちらし寿司や鶏団子の道明寺包み、彩り温野菜やお吸い物、桃の節句を晴れやかに祝うようなものばかり。
桃の節句の一品にふさわしい、お料理をご紹介します。
テーブルの中心にちらし寿司
大きな皿に、品よく盛り付けたちらし寿司。彩りどりにお野菜が散りばめられたちらし寿司で、お花型の人参やカブを添え、子どもも嬉しい一品。
お寿司のホールケーキ
ちらし寿司と具材は一緒でも、盛り付け方を変えるとより可愛いお寿司に。
鶏団子の道明寺包み
道明寺粉で桃色した餅米で、鶏団子を包みました。
梅型どうふのお吸い物
野菜だけでなく、豆腐も型抜き。ふわふわ浮かぶ手鞠麩と菜花も入り、少し大人なお吸い物。
和食にこだわらずとも
サーモンとマッシュルームの米粉ソースをパイ生地に詰めた一品。手軽にささっと作れるのがポイント。和食以外にも、自由にお料理を並べるのもいいですね。
暮らしの中の特別なひと時
季節を意識し飾ったり、味わったりする家族の時間は、お家で過ごしていても特別感があるもの。私たちは、ひな祭りがそんなひと時を育む行事であると考えています。つるとひなを通し、特別な日にふさわしい食卓のアイディアをお届けできましたら嬉しいです。
雛飾りは、ワクワクの誘惑に満ちている
ひな祭りのワクワク感は、食卓だけじゃなく雛飾りにも。
見るからに甘美な三色の菱餅や、少し大人の仲間入りをした気分になる白酒、摘み食い3秒前の雛あられ。とても誘惑に満ちた世界が広がっており、雛飾りの前に幼き頃の私(男性)は、その誘惑に打ち勝つことはありませんでした。
一足先にお家で感じる春。日々成長するお子さまへの祝福の気持ちと、きたる季節への期待感でひな祭りの食卓が満ちることを願っております。
素敵なひな祭りをお過ごしください。
Special thanks
お料理:宇田久美
モデル:tane店主と娘さま
ロケーション:NUSHISAの台所